■ Facoat RALLY MONGOLIA 2012 参戦記 最終更新日:2012/12/10

 


ビバーク直前の砂丘。

Etap6 各車にトラブル発生

 この日のスタートは尾上さんの6分前。ひとつのミスですぐに追いつかれてしまう、緊張のステージ。この地域も降雨の影響で通過できない箇所が発生していたようで、前半は本来計画されたルートを大きく反れて通過する指示が出された。
  しかし指示された変更のルートがとてもわかりにくく、走り辛かったので、前の車が走った後を頼りに心細い気持ちで進んでいた。

  マラソンでも、水泳でも、サーキットレースでも、自分より前にいる選手を越したかどうか、または越されたかどうかは、ほぼ100パーセントお互い認識できるのだが、ラリーの場合はたとえば自分がミスコースしている間に越されてしまう場合があるので、直接すぐ脇を越されなくても、常に後ろの選手がいつの間にか前に居ると言うことが起こり得る。これがラリーの魅力のひとつでもあるが、真剣勝負をしている者にとっては心臓に悪い。
 このため、前半少しルートに不安な区間が長かったので、RCPにどちらが先に着いたかがとても気になる。自分達が付いたときにライバルが居れば当然相手が先に着いたことは容易に理解できるが、居なかった場合、可能性としては一時間以上前に着いて一時間の休憩を消化して再スタートを切った場合と、自分達が先に着いた場合があるわけで、これがまた心臓に悪い。

 我々がRCPに着いたとき尾上さんは居なかったため、周囲の選手に確認したところ、一時間以上前に着いたということはなさそうだったので安心して待っていたのだが、ついに尾上さんたちは我々が一時間休憩する間現れなかった。
 聞けば、途中でハブと言う部分が壊れたとの事で、応急処置をしたものの機能を回復させることができず、二輪駆動の状態で走っていたため、タイムをロスしたと言う事だった。
 この日は後半砂地の路面が多いため、二輪駆動では不利な状態になる。我々はもちろん四輪駆動状態であったし、砂地の場面に来たらタイヤの空気圧を落として走ろうと打ち合わせ済みだったので、この場面も難なく通過し、無事SSをフィニッシュ。

 しかし、この後のリエゾンが目標を見つけにくく、最後のほうには砂丘超えが待ち構えていたので、この砂丘が目の前に現れるまで本当にこのルートで合っているのかと心配しながら進んで行った。幸いルートは正しかったようで、目の前に砂丘は出現し、砂丘の中にはカメラマンも居たので一安心。砂丘超えそのものはドライバーのテクニックで難なくこなし、無事ゴール。
 すると一足か二足先にゴールしていたレーシングトラック日野レンジャーがなにやら修理しているようだったので、様子を聞いてみると前輪のショックアブソーバーを支える部品が折れてしまい、それが暴れてしまったためブレーキの部品を壊してしまったとの事だったので少し作業を手伝った。この日はメカニックのウラナーさんとアンハーさんにはこちらの修理お手伝いをしてもらうことにし、高橋は自分で点検をこなし、次の日に備えた。

 実はこの日、同じジムニーで参加している橋本さんという選手の車も尾上さんと同じハブの部品が壊れたとの事で苦戦されたようだった。我々の車は大丈夫だろうか…。
 この日のキャンプはツーリストキャンプと呼ばれるモンゴル特有の宿泊施設で、ゲルと呼ばれる寝室にベッドが置いてあり、会長と二人で一部屋が与えられゆっくり眠ることが出来た。通常のキャンプ地では小さなゲルにキャンプ用のマットを敷き10人くらいで眠るので、二人だけで、しかもベッド付きなのは大変ありがたい。食事もレストランで取るので、スタッフも負担が少ないので、ツーリストキャンプはその意味でもありがたい。
 残すステージはあと二つ。ナビゲーションも少し慣れてきたような気がしていた。



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