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Etap3 敵を知る
この日のSSは１本で500キロの長丁場のSSだ。コースのほとんどがゴビハイウェイでハイスピードな一日であった。
SSをスタートして数十キロ今日は大きなミスもなく順調だ、壮大なゴビの道を目の前に進みながら菅原会長とのん気に話をしていた。そうしているうちにふと右斜め後ろを見るとなんと赤いジムニーが現れこちらの車と並んだ！ このような場合普段の菅原会長はいつもは「後ろを見てないからいきなり来たように思うんだ！」と、私の不注意を指摘されるのだがこの日は少し反応が違った。「速いねえ尾上さん！」と一言いい少し前に出た尾上氏の車を追いかける体制に入った。
ゴビハイウェイのハイスピードコース、路面のギャップを物ともせずハイスピードで尾上氏の車は進んでゆく。車を壊さないように常に走っている菅原会長はライバルの走りを見て、この先のステージの事も考えこちらは車を温存する作戦にしようという事になった。車内ではその間尾上氏の車の走りを見ながらどのようなセッティングをしているのか、足回りの動きなどを見てショックの性能がいいんじゃないかなどの分析も沢山した。そんな話をしながらもアクセル全開で相手の背中を追いかけたのだが、徐々にその後ろ姿は遠くなっていった。そしてこの日はこのままビバークでゴールを迎えた。この日も勝負に負けてしまい菅原会長からはさらなるプレッシャーをかけられる事になってしまったのだが、少しこのレースの雰囲気にも慣れてきたように感じた一日であった。
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