■ Facoat RALLY MONGOLIA 2014 参戦記 最終更新日:2014/12/5

 


車両の整備をするウラナさん

Etap4 プレッシャーとの闘い

 この日のSSの前半もゴビの高速コースだ。ここのところライバルの尾上氏に2連敗をしており、もう負けられないというプレッシャーが重くのしかかる。前半のハイウェイコースが終わり「モンゴルにこんな谷があるのか!?」 という様な大きな岩と岩の間を進んでゆき、その後村を抜ける指示のコマ図が現れた。村抜けは非常に難しくコマ図に細かく記してある物を見ながら進む余裕などない、すぐに目標物などが通りすぎてしまい確認する事ができなくなるからだ。この村の中では他の参加者たちも迷っている事が多い為、スムーズに抜けられると逆転できるポイントでもある。しかしこの村抜けはこのレースが始まってからも数回経験してはいるのだが、まだスムーズに抜けたことはない。

 そして村がやってきた、この時の村抜けは村をかすめていくようなルートで比較的簡単でうまくいった。今までうまくいかない事が多かったせいかうまくいくとかなりの達成感を感じ「いつもこんな感じにできたら...」そう思った。そうして村を抜けRCPまであと数十キロに迫ったところで、後ろからものすごい勢いで砂埃を立てながら我々を抜いていった車がいた。このラリーモンゴリアのメインスポンサーでもあるFA COAT代表 松野氏のHilux Surf だ。パワー差があるといい我々の横を豪快な運転で抜いていったのを見て、車内で私と菅原会長も「すごいねえ!」と笑っていた。そしてRCPに到着した、ここで1時間休憩した後再びSSの後半戦が始まる。

  RCPにはライバルの尾上氏が我々よりも一足早く到着しており、後半戦も我々より有利な位置に立っていた。ふと気づくとつい先ほど我々を豪快に抜いっていったHiluxがいないことに気づく、みんなで心配しているとどこかから情報が届いた。どうやら車両トラブルで止まったという情報だった、事故などではないとみんなで一安心した。この時私はこのような車の限界を試しているような環境では本当に何があるのかわからないのだと感じた。

 そして後半のSSが始まった。しかしミスコースをまたしてもしてしまい菅原会長の檄が飛ぶ。落ち込んでいる余裕もなくナビゲーションを続けビバークフィニッシュを迎える、今日も尾上氏は我々より先にゴールしておりこれで3連敗をしてしまった…。このままじゃ菅原会長からのプレッシャーも強くなるばかりで自分も悔しいばっかりだと反省し、明日のマラソンステージを控え車両の整備を二人のモンゴル人のメカニック(毎年ダカールのラリーで日野のアシスタンストラックのドライバーを務めている、バイラーさんの息子さんであるウラナさんとその友人アンハーさん)と共に入念に行った。

 

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