■ Facoat RALLY MONGOLIA 2014 参戦記 最終更新日:2014/12/5

 

Etap5 車両トラブル


砂丘攻めるジムニー

 この日のコースはスタートしてすぐにDUNE(砂丘)のコースが現れる。スタート前に菅原会長と先発で出ていくバイクたちの土煙を見ながら砂丘への入り口を探し、スタートしてからの作戦を二人で立てる。そしてライバルの尾上氏の車が我々の前をスタート、その背中を追って我々もスタートした。

   今回の作戦はビバークを出てすぐが砂丘の為、砂丘の前までに追いつき砂丘で一気に抜くという作戦だ。そして見事作戦は成功する。砂丘の丘へ向かう途中で尾上氏を抜き去り、長年ダカールの砂漠を疾走してきた菅原会長の砂丘での運転は素晴らしく、一気に相手を引き離す事に成功した。しかしこの後悪夢のような事態が襲う事になる。

 相手を引き離し快調に走っていると燃料が落ちていないことに気が付いた、メインのタンクへサブのタンクから燃料を落とすシステムになっているのだが一向にメインのタンクの燃料が増えない、そしてメインの燃料は尽き車両は止まった。すぐに車を降り菅原会長と共に原因究明を行う、どうやら原因はサブの燃料タンクからメインの燃料タンクの間の燃料フィルターが詰まっているようだ。急いで燃料フィルターを外しゴミを除去する。その間にライバルの尾上氏の車が追い付いてこちらに声をかけてきた、「どうしたの?」と聞く尾上氏に対し「我々は大丈夫だから行ってください」と返答し先に行ってもらう。(我々の勝負のルールでは命に係わる状況以外では先に行ってもらう事になっている)そしてなんとかフィルター問題も解決し車を再び出発させた、トラブルの原因はどうやらRCPでのタンクローリーからの給油の際に汚れた燃料が入ったようだった。やはり日本と燃料事情が違うようだ。そしてその対策について車内で話し合っているうちにRCPへ到着した。


GPS表(今回のラリーからGPSポイントは前日の夜に発表される事になった。その為選手たちは夜全てのポイントを機械に打ち込まなくてはならない。)
 PCPでまず行った事は今回トラブルを起こしたフィルターを無くす加工を行った、今日のビバークはマラソンステージの為ゴールすると車両の整備が一切できない。明日のレースも考えた整備をビバークに着くまでに行わなければならない。出発時間ギリギリまで車の整備をして後半のSSスタートを迎える。

 車両は前半の燃料系のトラブルもなく順調だ。そして後半のSSも終盤にさしかけた頃またしても大きなナビゲーションミスをしてしまう。コマ図を落としGPS走行を狙ったのだが行く手を谷に阻まれUターンを余儀なくされてしまった。このミスコースが今回のラリーで一番大きなミスコースとなってしまった。その後オンコースに復帰しビバークにも着くことができたのだが、ロスタイムも大きく深く反省する事件となってしまった。

 

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